本稿では、卒論・修論の題目・目次・本文構成についてよくある修正項目を紹介します。
本記事は、シリーズ記事<卒論・修論でよくある修正項目>の1つです。
本シリーズの他の記事は、以下からご確認ください。
ここで紹介する内容は、著者が所属していた研究室のフォーマットを基本にしていますので、執筆にあたっては所属研究室のフォーマットを確認し、それに準拠してください。
題目
題目が申請と異なる
卒論・修論の題目は、事務等に提出した申請書類の論文題目と一字一句同じである必要があります。
題目が申請題目と異なると、受理されず卒業や修了に支障をきたす可能性があるので、しっかりと確認しましょう。
題目のページに目次や本文が記載されている
卒論・修論は文章量が多く、一冊の冊子として提出するので、題目のページに目次や本文が記載されているのは好ましくありません。
基本的には、題目のページを独立して用意しましょう。
題目のページには、多くの場合、以下を記載します。
- 和文題目
- 英文題目
- 所属
- 著者名
- 指導教員
- 提出年月日
目次
目次が無い
卒論・修論はページ数が多くなるので、目次はほぼ必須です。
適切な目次を作成しましょう。
手作業で作成しても問題ないですが、修正などがあったときにページ番号の修正が手間なので、Wordの目次作成機能を使用して作成するのがおすすめです。
ページ番号が記載されていない
目次を有効に活用するように、本文のページにはページ番号を記載してください。
手作業でページ番号を付けることも可能ですが、非常に手間がかかるので、Wordのフッター機能で採番するのがおすすめです。
題目・目次にページ番号が振られている
題目や目次のページにはページ番号を振りません。
ページ番号は、本文の最初のページを1ページ目として順に採番してください。
本文構成
本文の構成がIMRADに準拠していない
科学技術論文には、定型の章構成があります。
最も一般的な章構成は、IMRAD(Introduction, Method, Results And Discussion)と呼ばれています。
IMRADに準拠し以下の章構成を基本としましょう。
- 緒言、序論、はじめに、導入(Introduction)
- 実験方法、計算方法、材料(Method and materials)
- 結果(Rusults)
- 考察(Discussion)
- 結言、結論、まとめ、総括(Conclusion)
- 謝辞(Acknowledgments)
- 参考文献(References)
投稿論文では、結果と考察をまとめて、「結果と考察」と一つのセクションにすることがありますが、卒論や修論は投稿論文に比べて文字数やデータ量が多くなるため、基本的に結果と考察は分けて記載しましょう。
以下に、卒論や修論の章構成の例を示します。
- 1章 はじめに
- 2章 実験方法
- 3章 結果
- 4章 考察
- 5章 結論
- 6章 参考文献
- 7章 謝辞
謝辞、参考文献には章番号を振らないこともあります 。
卒論・修論では複数の研究内容について記載することも多々あります。
そのような場合は、IMRADを基本としつつ、研究内容毎に章構成を分けると書きやすくなります。
- 1章 序論
- 2章 Aの研究
- 2-1 はじめに
- 2-2 実験方法
- 2-3 結果
- 2-4 考察
- 2-5 まとめ
- 2-6 2章 参考文献
- 3章 Bの研究
- 3-1 はじめに
- 3-2 実験方法
- 3-3 結果
- 3-4 考察
- 3-5 まとめ
- 3-6 3章 参考文献
- 謝辞
章構成が途中で変更になると修正に手間がかかるので、迷った場合は、早めに指導教官にすると良いでしょう。
関連記事
<卒論・修論でよくある修正項目>記事一覧