等加速度運動

物理



等加速度運動は高校物理で学ぶ最も基本的な運動です。等加速度運動に関する関係式は、速度と加速度の定義から、積分によって簡単に導くことができますが、高校物理では数学の履修速度との兼ね合いで、公式として暗記させていることがあります。ここでは、 速度と加速度の定義 と等加速度運動に関する関係式 についてまとめます。詳細な導出過程は以下のpdfファイル にまとめておりますので、必要に応じて確認してください。

PDFファイルではベクトル量は太字で表示していることに注意してください。

e.g. \(\vec{a}=\mathbf{a}\)

速度と加速度の定義

速度\(\vec{v}\)と加速度\(\vec{a}\)は、位置ベクトル\(\vec{r}\)を時間\(t\)で微分したものとして以下のように定義されています。

$$ \vec{v}=\frac{\mathrm{d}\vec{r}}{\mathrm{d}t} \tag{1-1} $$

$$ \vec{a}=\frac{\mathrm{d}\vec{v}}{\mathrm{d}t} =\frac{\mathrm{d}^2 \vec{r}}{\mathrm{d}t^2} \tag{1-2} $$

速度や加速度は本来ベクトル量ですが、一次元であれば上式は以下のように表現できます。

$$ v=\frac{\mathrm{d}x}{\mathrm{d}t} \tag{1-3} $$

$$ a=\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}t} =\frac{\mathrm{d}^2 x}{\mathrm{d}t^2} \tag{1-4} $$

ここで、\(v\): 速度、\(a\): 加速度、\(x\): 位置である。

等加速度運動の関係式

等加速度運動では、\(\vec{a}\)は定ベクトルなので、Eqs. (1-1, 1-2)を時間について積分することによって、以下の関係式が導けます。詳細な導出過程は本ページ上部のpdfファイルを確認してください。

$$ \vec{v}(t)=t\vec{a}+\vec{v_0} \tag{2-1} $$

$$ \vec{r}(t)=\frac{1}{2}t^2\vec{a}+t\vec{v_0}+\vec{r_0} \tag{2-2} $$

ここで、\(\vec{v_0}\)は初速度、 \(\vec{r_0}\)は初期の位置ベクトルである。

また、一次元の場合は、以下のように表現できます。

$$ v(t)=at+v_0 \tag{2-1} $$

$$ x(t)=\frac{1}{2}at^2+v_0 t+x_0 \tag{2-2} $$

ここで、 \(v_0\)は初速度、 \(x_0\)は初期の位置です。

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