運動エネルギー(Kinetic energy), \(K\)は、物体に作用する力(Force), \(\vec{F}\)によって速度が変化する場合の仕事(Work), \(W\)を考えることで定式化できます。本ページでは結果のみを示します。詳細な導出過程については、以下のpdfファイル をご確認ください。なお、導出過程にはベクトルに関する微分や積分を含むため、高校数学の範囲を若干超えますが、高校数学の知識を応用すれば十分に理解できると思います。ベクトルを用いない一次元版での導出も用意しております。本質的なロジックはどちらも同じなので、ご自身の数学力に合わせて、適宜ご確認ください。
PDFファイルではベクトル量は太字で表示していることに注意してください。
e.g. \(\vec{a}=\mathbf{a}\)
運動エネルギー
$$ K=\frac{1}{2}m|\vec{v}|^2= \frac{1}{2}mv^2 \tag{1-1} $$
$$ v=|\vec{v}| \tag{1-2} $$
$$ W=K-K_0 \tag{1-3} $$
ここで、\(m\)は質量、 \(\vec{v}\)は速度、\(K_0\)は初期状態での運動エネルギーです。
等加速度運動の場合
等加速度運動の場合には、Eq. (1-3)を変形することによって以下の式が成立します。
$$ |\vec{v}|^2+|\vec{v_0}|^2 =2\vec{a}\cdot \mathrm{\Delta}\vec{r} \tag{2-1} $$
ここで、\(\vec{v_0}\)は初速度、 \(\vec{a}\)は加速度、\( \mathrm{\Delta} \vec{r} \) は変位ベクトルです。
一次元運動の場合は、Eq. (2-1)はベクトルを用いずに以下のように表現する事ができます。
$$ v^2+v_0^2 =2a\mathrm{\Delta}x \tag{2-2} $$
ここで、\(v=|\vec{v}|\)、 \(v_0=|\vec{v_0}|\)、 \(a=|\vec{a}|\)、 \( \mathrm{\Delta}x\)は変位です。